【長引く休校 】コミュニケーション不足にはコミュニケーションの充足!?

今日は、休校中に気になる子どもの「コミュニケーション」についてです。





休校延長で子どものコミュニケーション不足が気になる・・・

休校が始まって約3カ月―。さらに5月末までの延長が決定した地域も多いと思います。
最初はどのように過ごすか戸惑っていたかもしれませんが、だんだんと1日の流れが定着し、リズムがついてきた方も多いのではないでしょうか。

しかし、今まで学校で勉強や友達と遊んだりしていた時間を、すべて家庭で過ごすわけですからこんな毎日でいいのだろうかと不安になってしまいます。「勉強」は家庭で頑張ろうと思えば頑張れますが(なかなか難しいですが;)、友達と遊んだり会話したり、いわゆる「家族以外の誰か」との「コミュニケーション」に関してはなかなか難しい。

朝日新聞EduAによると、東京都中野区の保護者で作る「子育て環境向上委員会@中野」が4月21日~26日に独自のアンケートを行った結果、オンライン授業にどのような点に期待するかという質問(複数回答可)で「ホームルームによるクラスメートとの会話・あいさつ等」が65%で最も多く、「休校による学習の遅れを補うこと」(61%)、「双方向型のオンラインならではの探求型学習」(45%)より上回る結果となったそうです。
このことからも、子どもに学習よりも「コミュニケーション」を求めている親が多いことが分かります。

小学生は、学校生活が1日のすべてで、習い事も休みだとこの自粛期間中は友達と接触する機会は殆どないと思います。
一方、中学生や高校生の場合、友達とLINEやインスタで繋がっていればむしろ学校にいる時以上にコミュニケーションしている場合も多いかもしれません。しかし、実際の学校生活でのコミュニケーションとSNSとは違います。様々な活動を通して、親しい子とはさらに親しくなり、あまり親しくない子の意外な一面を知ったり、親しかったのにケンカしたり、嫌な子がさらに嫌になったり、逆に仲良くなったり、等、色々な感情がうごめく。それが殆どなくなるとなると、親からしてみれば「大丈夫かな」と心配になってしまいます。



そもそもコミュニケーションって・・・?

そもそもコミュニケーションとは、何でしょうか。辞書によると、

コミュニケーション(英: communication)とは、「伝達」「通信」「意思疎通」などの意味の表現。「交流を図る」「意思を伝え合う」といった行動を指す意味合いで用いられることも多い。言葉を使った意思疎通だけでなく、文字を使った伝達、身振り手振りによる意思表示などもコミュニケーションに該当する。

weblio辞書(実用日本語表現辞典)より

とあります。簡単に言えば言葉や文字や身振り手振りなど様々な手段を用いて「意思疎通」すること、がコミュニケーションの大前提といえるのではないでしょうか。そしてその「意思疎通」は、自分の思いを相手へきちんと「伝わるように」気持ちよく伝えることが大事なポイントです。


「コミュニケーション」=「意思疎通」・・・伝わらないと意味がない

なぜ「意思疎通」は、きちんと「伝わるように」気持ちよく行う必要があるのか―。相手に伝わらないと「意思疎通」にならないからです。

例えばご飯を炊くの子どもにお願いするとします。「ご飯炊いといて」とだけ言って、去っていったとしたら、どう思うでしょうか。言われた方はいくら子どもだとはいえ、「押し付けられた」「今宿題やろうとしたのに」とか不満に思うかもしれないし、やる意味が分からなくてやってなかったり、やってくれてたとしても思ってた量ではないかもしれません。しかしそこで「今から夕ご飯の材料を買ってくるから、悪いけど3合分ご飯炊いといてくれると助かるんだけどお願いできる?」と聞いたら、「えー仕方ないなあ」と思いながらもやってくれて、もしかしたらサラダぐらい作ってくれているかもしれません。

つまり、伝え方ひとつで、人の気持ちはずいぶん変わるし、何かを頼む時などはきちんと丁寧に伝えることで相手も正確に気持ちよくやってくれるようになります。
それは、相手への気遣いが必要なことでもあります。


相手への気遣いがコミュニケーションの要

相手への気遣いがないと、自分の気持ちが相手へ正しく伝わらず「コミュニケーション」は成立しません。つまり相手への気遣いこそが「コミュニケーション」の要であると言えます。その「相手への気遣い」はどのように培われていくものなのでしょうか。

「相手への気遣い」はつまり「思いやり」です。それには、

  • どんなことを言われたりされたりしたら嬉しい気持ちになるのか。
  • 自分の話だけではなく、相手の話を聞こうとしているか。
  • 相手のことをよく観察しているか。

など、「相手の立場にたって考え、行動する」ことが思いやりの気持ちを培う上で何よりも大切なことです。親しき中にも礼儀ありという言葉がありますが、まずは一番身近な家族から始めてみるのがいいかもしれません。



コミュニケーション不足は、コミュニケーションの充足から始めてみよう

さて、話を冒頭のコミュニケーション不足について戻します。
実際の学校生活を家で再現させようにも無理な話です。やはり学校でのコミュニケーションは学校でしかできないことです。それは、仕方がありません。
しかし、学校と同じコミュニケーションは無理でも、この自粛生活の中でもできることがあります。コミュニケーションをさらに充足させるのです。


①まずは家族から


先述した「ご飯を炊く」話のように、何か頼み事をするときに気を付けてみると、ずいぶんと違った結果になると思います。家族ならば、相手のことよく知っているので実践しやすいです。自粛中、家族と四六時中一緒で、ストレスが溜まってくることも多いと思います。自分の感情をそのままぶつける事が大事な時もありますが、相手の様子や気持ちを観察して、どう言おうかな、とワンクッション置くだけで不思議とイライラが抑えられるものです。

このように例え相手が家族でも、まず何を考えているのか、どう言ったら楽しく過ごせるのか、そういうことを考える習慣をつけていくことは、「コミュニケーションの充足」に繋がります。コミュニケーションが充足しきちんと意思疎通がとれるようになると、気持ちが安定し、今まで話していなかったことや、相手の考えていることを聞けたりと関係性が進展します。「家族だから」と関係に甘んじることなく、コミュニケーションをさらに充足させることで、今まで以上の関係性を築き上げることができたら、成功です。


②次は手紙を書いてみよう

え!突然手紙?!と思うかもしれませんが、これが意外といいのです。
まず、手紙というのは独りよがりのように見えますが相手のことを考えます。「こんにちは、元気?」と書き出し、何を書こうかな、相手はどんなことが好きかな、便せんはどんなものにしようかなとか、相手への気遣いがないと書けないものです。

返事が届いたら、相手の書いている話をよく読み、意図を汲み取ったり、自分もなんて書こうか、さらに相手からどんな話を聞き出そうか、あれやこれやと考えます。
さらに手紙のいい所は、じっくりと考えて自分の考えを述べることができることです。普段話をするときは、自分の考えをまごついてうまく話せなかったり、あとになってああ言えばよかったと後悔することがあると思います。でも手紙に書くと、順を追って説明しながら書いたり、悩みながら書いたりと、時間をかけることができます。

すぐに相手の反応がないのはデメリットですが、それ以上に、自分はどう考えているのか、相手はどう考えているのか、相手にどう分かってもらいたいのか、そういうことをじっくり考え取り組むことが「コミュニケーションの充足」につながります。

学校へ行っていると、なかなか手紙を書く時間がないかもしれません。この機会にぜひ「手紙」を書くことを取り入れてみてはどうでしょうか。
「レタコミュ!」で文通をすれば、新しい友達も増やすことができますよ。趣味にすると楽しい要素もたくさんあります。詳しくは以前のこちらの記事をどうぞ♪


学校が再開されたとき、今までと違うコミュニケーションが取れるようになっているかもしれません

「コミュニケーション不足」に、「コミュニケーションの充足」を―。身近な存在でもある家族とのコミュニケーションを深め、さらに手紙でのコミュニケーションをとることで、いつも以上に相手のことを考えて行動する習慣が付き、学校が再開された時には今までと違った視点で友達と接することができるかもしれません。

不足した時間は、充足した時間で補うことで、よりよいコミュニケーションを時間を送ることができる。せっかく時間がたっぷりある休校期間。そんな時にしかできない「コミュニケーションの充足」でよりよい時間が一人でも多く過ごせることを、そして一日も早い日常生活を取り戻せることを、レタコミュ!は祈っています。