【手紙チャレンジ①】気軽に「季節のあいさつ」を添えてみたい!-6月編

みなさん、手紙の書き出しどうしてますか??
「元気ですか?」「お手紙ありがとう!」とか、そんな感じでしょうか。

でも、たまには少し大人っぽく季節に合ったあいさつを添えてみるのはいかがでしょう。

一般的には「季節のあいさつ」は「時候のあいさつ」といって、よく学校や会社の文書を見てみると冒頭に「○○の候、保護者の皆様におかれましては~」と難しく書いてあるアレです。何とも「カタい」この表現、このまま「レタコミュ!」などの同年代でやりとりする手紙に使ったら「何、突然…」と困惑されてしまいますが、もう少しフランクに書き添えてみると、手紙がぐっとカッコよくなり、季節感も出て素敵な手紙になるのではないでしょうか。
今回は、気軽に書ける季節のあいさつはないか、考えてみることにしました!





まず、「時候のあいさつ」とは?

「時候のあいさつ」とは、

  • 季節を表す熟語に「~の候」「~の折」とつける
  • その後に、相手の様子を訊ねる言葉を付ける。
    例(個人宛):「○○様」+「におかれましては・には」+「ますます・一段と」+「お元気に・お健やかに」+「お過ごしのことと」+「存じます・お喜び申し上げます」(参照:手紙の書き方大事典「相手方の安否を尋ねる挨拶」

というのが一般的です。

例えば今は6月-、6月といえば鬱陶しい梅雨が思い浮かびますが、着実に夏へと季節が変わるのを感じる時季でもあります。
6月の時候のあいさつを調べてみると、

入梅、梅雨、梅雨寒、梅雨空、長雨、小夏、初夏、立夏、首夏、青葉、深緑、夏秋、麦秋、向暑、薄暑

手紙の書き方大事典 時候の挨拶6月より

と、なんともカタめの雰囲気の言葉が並びますが、よく見てみると、梅雨をイメージする言葉や、夏の始まりを感じさせる言葉など、何となく雰囲気は伝わってきます。
先ほどの時候のあいさつに当てはめて書いてみると、

「入梅の候、○○様におかれましてはますますお元気でお過ごしのことと存じます。」

おぉ…、まず「○○候」というのがカタいし、後半の相手の様子を訊ねる所も何かカタい。
他の表現はできないか、検討してみましょう。


季節のイメージを膨らませてみよう・・・

まず、この6月という季節について考えてみましょう。
「梅雨」「紫陽花」「傘」「蛙」「夏服」「じめじめ」「カビ」・・・いまいちパッとしないフレーズが浮かぶ季節ですが、最近気になった点や、見つけたこと、そんなことはないか思い返してみましょう。

例えば、

  • 最近近くの田んぼから蛙の合唱が始まったなあ
  • 夏服に変わったけど、キツくなってきたー
  • 雨の日の通学は、ほんと嫌…
  • 紫陽花が咲いてるのを見かけた・・・など

こんな日常を思い返してみて、そのまま手紙に書くのもいいけれど、せっかく相手へ伝える言葉なので、その中で素敵なこと、よかったこと、嬉しかったこと、そういうことはないかさらに考えてみて下さい。

  • 蛙の合唱が始まって、うるさいけど窓を閉めると暑いし夏が近づいているのを感じた
  • 夏服に変わって、少し肩がキツくなったけど、白っていうだけで涼しく感じるから不思議。
  • 雨の日の通学はストレスしかないけど、たまの晴れ間が本当に嬉しく感じる。
  • 紫陽花が咲き始めた。いつもの道がそれだけでとっても賑やかで楽しく感じる。

このように、どこかほんの些細なことでも、良かったポイントを見つけるだけで楽しいことが書けそうな気分になってきます。
(もちろん悩みや辛かったことを書いても構いません!)

その思い、整えて文章にしてみよう

では、そのわくわくした気持ちを、手紙に書けるようにまとめてみましょう。

まずは、ただ思ったことを書き連ねた感じで書いてみたいと思います。

「こんにちは!元気ですか??
私の住んでいる所は、ついに梅雨入りしちゃったよ;本当に最近じめじめして、雨も多くて学校行くのもユーウツだし、もーいやだって感じだよー。
でも、たまに晴れると本当に嬉しくって、それだけで幸せになっちゃいます!○○さんはどうですか?」

この感じも、親しみが持てていいと思いますが、ここは少し大人っぽく仕上げてみたいと思います。

「こんにちは、この前はお返事ありがとう。
最近は梅雨入りし、じめじめしてうっとうしい日が続くけど元気??
そんな毎日だけど、少しでも晴れ間があると嬉しくなるし、近くの公園の紫陽花が咲いているのを見るだけで幸せな気分になれるから不思議…梅雨のおかげかな?○○さんはどんな毎日を過ごしてますか?私は・・・・」

というふうに、少し丁寧に書いてみるだけで随分違った印象になります。
下記にポイントをまとめたいと思います。

まずは時候のあいさつにならって、

  • 最近の季節の変化や気になる点を一つ挙げる。
  • 「お元気ですか?」と相手を気遣う言葉を入れる。

と書いてみて、さらにそれに加えて

  • 自分が気付いた季節の美しい所や嬉しった所を書いてみる。

だけで、堅苦しく書くよりも素敵な「季節のあいさつ」になるのではないでしょうか。

ただ自分の考えや思いをぶつけるだけの手紙と違い、自分が気付いた季節の美しさをどのように表現するか考え、書いてみることは語彙力や文章力の向上にも役立ちます。
より素敵な文章を書くためには、調べてみるのはもちろんですが、本を読んでみることが一番です。読書は様々な表現に触れる機会となりますので、是非やってみるといいと思います。


レターセットも季節に合わせたものにすると素敵

相手へ送るレターセットも、せっかくなので季節のものにしてみても素敵かもしれません。

例えば今の時季なら紫陽花柄や雨粒の模様、ブルー系やグリーン系などのすがすがしい色遣いなど、そういったイメージのレターセットをチョイスするだけで、印象が変わります。

レターセットは文房具店や100均だけでなく、minneCreemaなどで個人の作家さんから購入することもできるし、各メーカーさんがネット販売も行っています。
色々見て、素敵なものを探すのも、楽しい時間となるはずです。

シールやマスキングテープでコラージュしても素敵かもしれません。
そういう手紙の楽しみについてはこちらの記事↓にまとめています!


【コロナ疲れ】手紙のススメ~新しい趣味にも♪
letter-commu.com/ouchi-tegami/





「季節のあいさつ」は、なくてもいいけど…

ここまで書いていて何ですが、季節のあいさつは別になくてもかまいません。
「元気~?私は元気だよ!」で十分だと思います。

でもそれだとメールを送るのと大して変わりはありません。
例えばメールや会話で、「紫陽花がほんと綺麗に咲いててそれ見るだけでテンション上がっちゃう~!」なんてなかなか照れくさい所もありますが、手紙なら不思議とかけてしまいますし、相手もすんなり受け入れてくれます。

日本人ならではの、季節を大事にした感覚を「季節のあいさつ」で、体験してみてはいかがでしょうか。
いつも見ている風景が、違うものに見えてくるかもしれません。